石水研通信
|学会・シンポジウム
11月10日に京都大学生存圏研究所で集中講義の機会をいただきました。石水研卒業の学生がお世話になっている梅澤俊明先生の研究室がホストになってくださいました。研究に携わって25年。振り返ると一筋、二筋の研究の足跡がありました。いろんな先人に影響を受けて、25年の研究で糖タンパク質糖鎖の分解経路を見つけた話、その過程でいくつかの酵素を発見した話、植物細胞壁ペクチンの生合成酵素遺伝子を10年かけて見つけた話を紹介させていただきました。大学院生の刺激になっていれば講義をした甲斐があります。夜は研究所からほど近い伏見で、いろんな談義をさせていただきました。たいへん勉強になりました!機会を与えていただき、またお忙しいところ時間を割いてもてなしもしてくださった梅澤先生、鈴木先生、飛松先生、山村先生には感謝申し上げます。石水しるす。
|立命館でのセミナー
11月13日(月)にケースウエスタンリザーブ大学の宮城大博士に「個々のタンパク質の合成をモニターする手法の開発と応用例:線虫を用いて」と題したセミナーをしていただきました。25年に渡り、質量分析装置を用いたタンパク質の構造解析を一貫して行ってきた宮城博士。タンパク質の質量分析が構造解析にとどまらず、定量解析をすることで、生物学と関わるタンパク質研究ができることも示されてきました。今回は、個々のタンパク質の合成速度を質量分析装置を駆使して測定し、老化とともに合成量が増える一群のタンパク質を発見され、新たな生物学の分野を切り拓いた成果をセミナーしていただきました。セミナーでは、4年生、修士の学生に、プロテオミクスとは何か、易しく優しく解説してくれるところも含めて話してくださいました。宮城博士、ありがとうございました!
宮城さんとは、20年ぶりの再会で、うれしい機会となりました。25年前に石水が学部4年生の時に博士課程の学生として同じ研究室に在籍されていました。在籍が重なった期間はわずか数ヶ月間だけでしたが、いろいろと細かい研究のイロハを教えてくださった方です。研究テーマは違ったのですが、いつも「研究どう?」と声をかけてくださり、いつも話を聞いてくださったことは今でも思い出されます。
石水が学部4年生の時に、宮城さんが草津の立命館から車で5分の宝酒造(現在のタカラバイオ)で質量分析装置の担当として異動された後も研究の話を聞いてくださいました。石水がM1の時に、酵素の活性触媒残基のヒスチジン残基を同定する手法を思いつきました。活性触媒ヒスチジン残基を化学修飾したN-エトキシカルボニルヒスチジンはとてもとても不安定な化合物で、アミノ酸分析をしていては同定できないので、質量分析装置を使って同定したいことを相談したところ、気軽に協力してくださいました。朝6時に大阪の研究室に行き、タンパク質に化学修飾を起こさせ、名神高速で草津の宝酒造に向かいつつ、タンパク質を断片化し、朝9時頃から草津の宝酒造で質量分析する、という実験に付き合ってくださいました。宮城さん、業務で忙しかったはずですが、一学生の実験に丁寧に付き合ってくださいました。不安定なN-エトキシカルボニルヒスチジンの存在を示す質量数を見た瞬間は未だに覚えています。自分のアイデアで初めてうまくいった実験で、これで、研究手法をよく考えてなんとか目的を達成させる研究の進め方の一つのコツを学んだのでした。これは、私の修士論文の柱となり、処女論文ができました。
Ishimizu, T., Miyagi, M., Norioka, S., Liu, Y.H., Clarke, A.E., Sakiyama, F. Identification of His31 and Cys95 in the active site of self-incompatibility associated S6-RNase in Nicotiana alata. J. Biochem. 118, 1007-1013 (1995)
Citationは22で少なく、大した論文ではないですが、修士の学生がアイデア絞って成果にした論文で、一人の研究者の出発点になった論文です。バイタリティーというかやる気に満ち溢れないと達成できない成果です。このバイタリティーは宮城さんに学んだところもあります。実際に宮城さんは、宝酒造をあっさり退社され、アメリカの大学でPIになるというバイタリティー溢れる方です。今論文を読み返すと、修士の学生としては、なかなか渋い論文を作れたなあ、と感心します。今思えば、この成果は宮城さんのおかげ。今更ながらに感謝です。そんな宮城さんは、今回の草津の立命館訪問でも相変わらず私の研究の話を聞いてくださり、「すごいやん」とこちらが元気づく言葉をかけてくださり、本当に相変わらずで、それでまた研究をガンガン進めたくなりました。宮城さんには相変わらず、感謝感謝感謝でした。
研究を始めた頃から草津に縁があったのか、としみじみしつつ。今では、タカラバイオもニプロもある草津は、四半世紀前から生命科学の研究拠点になってきたんですね。20年の時を経ても関係性がそのまんまなのはうれしかったです。お互いの研究の進展がありますように。またの近いうちの再会を願いまして。石水記す。
|学会・シンポジウム
11/3(金)から11/6(月)まで台北でTaiwan-Japan Plant Biology 2017が開催されました!!
今回、石水先生、竹中さん、柳生さん、藤森の4人が参加しました。
朝6時に集合して午前中には台湾に着いて観光へ。
昼は雰囲気の良いレストランで台湾料理をたくさん食べました!(石水先生ごちそうさまでした!)
夜には、台湾で一番の大きさを誇る「士林夜市」に。
たえぽんお勧め「臭豆腐」、やぎゅーお勧め「胡椒餅」などを堪能しました(^^♪
2日目は学会会場である「中央研究所」に行き、ポスター発表をしてきました。
たえぽんは初のポスター発表に緊張しすぎて、命より大事なご飯を残していて心配でしたが、
発表後、稽古終わりのお相撲さんのように食べていましたww
柳生さんは来てくれた人にポスターの説明だけでなく、たくさんディスカッションもしていて聞いていてとても勉強になりました。
私ももっと自分の研究を深く知る必要があるなと感じました。
3日目は、偉大なる先生方の発表を聞きました。英語で理解することは難しく、まだまだ勉強不足を痛感しました。
その後、夜から台湾の観光名所「九分」へ。
残念ながらあいにくの雨でしたが、おいしい小籠包を食べて景色を楽しみました!
4日目は、念願の「北京ダック」を食べに行きました!
芳醇な鳥を皮から丸一匹平らげました。贅沢でした~(竹中さんごちそうさまでした!)
学会では色んな研究を学び、いい刺激を受け、
観光では台湾を満喫でき、楽しめて、
とても充実した日々を送ることができました。
M2 柳生 B4 藤森
|学会・シンポジウム
Trick or Treat! 最近肌寒くなってきて、ますます布団の魔力に取り憑かれてきているM1の松岡です。
この度は、私たちは10/28~30に渡って京都で行われた第11回細胞壁研究者ネットワーク定例研究会に参加してきました!
細胞壁を研究している方々が集まり、研究成果を発表し合いました。私たちと同様に細胞壁をメインに研究している同年代の研究者たちの発表を聞いたのは今回が初めてだったのですが、その圧倒的なデータ量に終始圧倒されてしまいました。
泊まり込みで他大学の先生や学生と研究の話や他愛もない話を通じて親睦を深めることができました。リフレッシュ時間には同部屋の方たちと散策したお寺でほら貝を吹いてみましたが、難しかったです(笑)
今回の参加を通じて、もっと実験をしなければ!と参加者一同とても刺激を受けることができ、良い経験になりました。(次の日はみんな目の色を変えて実験していたように思います)
この経験を糧に、来年はもっと良い発表ができるよう精進していきたいです!
全体集合写真
|研究室
9/29(金)に研究室の皆さんと遠足に行きました!一方そのころ研究室ではクレオテックの方がワックスがけをしてくださいました!
こんなにも綺麗な研究室の床を見たのは初めてです。笑
かんなちゃんも大喜びです。
1年に1回ぐらいワックスがけしたいですね
そんな綺麗になったバイオエネルギー研究室に是非是非3回生の皆さまはオープン卒研に来てくださいね!
ジュースと大量のお菓子とともにお待ちしております
M1 おとく