立命館大学 石水毅研究室

石水研通信

台湾での留学経験

私は2024年11月の1ヶ月間、IIPPというプログラムを通して、台湾にある國立中興大学に留学しました。1ヶ月以上の海外での滞在や寮での生活は初めてだったため、とても緊張していました。しかし、出会ったすべての人がとても親切で、本当に楽しい1ヶ月を過ごすことができました。基本的な生活は、平日10時から19時まで研究室に滞在し、週末は教授に紹介していただいた生徒や寮の友達とご飯を食べたり、出かけたりしていました。大学では自身の研究を続けて行なっていたのですが、専門用語となると英語も難しく理解に苦しんだ時もありました。図を使ったり簡単な英語に噛み砕いたりして教えていただき、私も工夫して意見を伝えることができ良い交流になったと思います。休日には1人で旅行に行ったり、英語が通じないローカルな飲食街で買い物をしたりと新たな挑戦をすることができました。最終日直前には家族も旅行で来てくれて、観光もたくさんして無事帰国することができました。1ヶ月という研究留学としては短い期間でしたが、勉強だけでなく食事や生活文化なども学ぶことができたことで、とても貴重な経験になり自身も成長した面があったのではないかなと感じています。このプログラムを紹介し推薦してくださった石水先生、快く受け入れてくださり滞在中もたくさん気にかけてくださった國立中興大学チャンミン先生、また毎日の生活で1人になることがなくたくさん話してくれた研究室の生徒、寮の友達など関わってくださったすべての人に感謝申し上げます。本当にありがとうございました!この経験を活かし、これから2025年頑張っていきます!

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テレビ出演 Eテレ「ヴィランの言い分」

2024年5月18日 Eテレ「ヴィランの言い分」出演

2023年に出版されたセロリが生産するフラボノイド配糖体アピインの生合成酵素の論文をNHKのスタッフさんが見つけられて、それがきっかけになり、Eテレ「ヴィランの言い分」の「セロリ」の回に出演しました。この番組は、人によく思われていないものでも実は良い面もある、といったことを紹介する教育番組です。子どもたちに嫌われているセロリにも良い面がある、ことを紹介する回でした。プロデューサーさんは石水研から出した英語原著論文も読み、取材して、ウソや誇張がないように、丁寧に番組を作られていました。この姿勢は感動しました。優秀な方でした。アピインの生合成酵素を見つけたこと、アピインの生産に向けて研究してること、アピインが人の暮らしのために役立つかもね、という話をうまくまとめてくださいました。セロリの被り物をさせられたのは研究者冥利と言っておきましょう。プロデューサーの山崎さん、アシスタントの阿部さんにはたいへんお世話になりました。ありがとうございました。

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2024年前半のアウトリーチ活動

アウトリーチ活動も引き続きがんばってます。

2024年5月8日 堺市立市小学校6年生「総合」

「植物のことを考える」と題して、6年生の「総合」の時間を担当しました。植物の見えない成分が環境を維持するのにも人が生きていくのに欠かせない、というお話。堺市の小学校に授業に行くのは3回目。毎回、小学生がキラキラした目で話を聞く姿は印象的です。授業時に書いてくれた感想文を見て、話が届いている実感があります。ちょうど光合成の授業をしている時期と重なり、植物に興味を持ってもらえたかなと思います。お世話してくださった彦坂先生、ありがとうございました。

2024年7月5日 大阪府立三国丘高等学校「三丘セミナー」

「生活に関わる植物科学」と題して、高校1,2年生に90分の授業を担当しました。農学部、理学部、工学部の魅力を伝えることも使命でした。自分が楽しく学校生活を送れた母校で話ができるのはありがたい限りです。「得意分野でも興味ある分野でもどちらに進んでもいい」「わかってはじめて楽しくなったり、目標が見つかったりする」「自分の中から湧き上がる感情を大事にしてほしい」そんなことも熱く語りました。お世話してくださった渡部先生、藤井校長先生、ありがとうございました。

2024年10月11日 立命館守山中学校1年生BKC訪問

大学に興味を持ってもらう目的で、守山の中学1年生に「食品に使われる植物の化合物」と題して、授業をしました。大学でどんなことをするのかイメージできるように、中学生が勉強に励むモチベーションになるように、語りました。みんな一生懸命聴いている姿が好印象でした。近い将来に一緒に研究できるといいですね。守山の先生方、お世話になり、ありがとうございました。

IMG_3492.JPG_1.jpg三国丘高校での一コマ

2024年前半の学会等

3月11日 第5回糖鎖技術セミナー

「植物由来複合多糖類の潜在価値の理解とその利用:ペクチンの精緻な構造と産業展開」とサブタイトルがついたセミナーがあり、産学のペクチン研究者が集いました。私も「ペクチン生合成研究から見えるペクチン利用の産業展開」と題した発表をしました。お世話いただいた岐阜大学の矢部富雄先生、ありがとうございました。惜しむらくはオンラインセミナーだったことで、参加者同士でディープなペクチントークができなかったのは残念でした。

 

3月24〜27日 日本農芸化学会2024年度大会

東京大学で行われた大会に濱田さん・福榮さんが発表しました。二人はペクチン生合成の難しいテーマで研究を進めています。その中でも進歩のあった部分について発表しました。

 

5月24日 2024 Mini-Symposium of Taiwan and Japan on Applied Chemistry

昨年度秋に台湾の4大学を訪問し、立命館大学と台湾の各大学との交流を深めました。その成果の一つとして、オンラインでシンポジウムを行いました。私も「Biosynthesis and function of plant glycoside compounds」と題した発表を行いました。2024年11月にはM1の池上さんが台湾の国立中興大学に1ヶ月の短期留学予定です。台湾の方々は温かい方が多く、気持ちよく交流させていただいています。

 

9月12〜14日 第43回日本糖質学会年会

慶應義塾大学で行われた大会で、山下さん・木原さんのアピイン生合成に関する成果を私が発表しました。私が助手時代によく参加していた大会で、久しぶりに参加しました。旧知の研究者が多く、有用な情報交換ができた大会でした。

 

9月25〜27日 第73回日本応用糖質科学会大会

京都大学で行われた大会に、M1の池上さん・木原さんがアピインの生合成酵素・その遺伝子についての新規成果について発表しました。この大会で木原さんがポスター賞を受賞しました。東京大学の学生さん2名に続いて木原さんの名前が呼ばれた時はとてもびっくりしました。普段のがんばりが報われた形になりました。この成果は前任者の山下さんの貢献も大きいと思っています。おめでとうございます。また、この大会は石水研の多くの学生さんが運営にアルバイトとして携わってもらいました。たいへん助かりました。

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木原さんの受賞シーン

3回生研究室配属申請期間

 研究室ブログ更新をサボっていました...。3回生の研究室配属申請期間の今、半年間分ここで一気に更新します。 

 2024年度の様子です。石水は副学部長担当2年目で、相変わらずバタバタしています。2年目の石川先生、家門先生は、研究室で私のカバーを十分にしてくれています。それぞれ研究費を獲得し、自分のテーマの研究がスムースに行えるようになってきていると思います。石水研のこれまでのテーマにも関わっていただいています。研究補助員さんも来てくれて、とても助かっています。

 4回生9人が配属されて、現在は、みんな次の進路が確定し、それぞれの研究テーマに取り組んでいます。M1の6人は学科の中間発表会を終えて、昨年に比べて成長が見えます。M2の5人は修士論文執筆に向けてがんばらないとですね、という時期です。9月からインドネシアからの留学生が大学院生として配属になりました。写真は先日行った留学生の歓迎お寿司パーティーの様子です。

 3回生へ 研究室見学はだいたいいつでもOKです。研究室紹介の時に説明した資料のコピーが欲しい人は連絡してください。(石水)

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