立命館大学 石水毅研究室

石水研通信

【研究成果】酵素の新規登録 EC 2.4.1.351

 生化学の講義で、EC番号(酵素番号)というのが出てきます。酵素を基質特異性によって整理し、各酵素に番号がつけられています。2018年4月現在、6,176種類の酵素が登録されています。新たな基質特異性を持つ酵素が見つかると追加されていきます。新しい酵素は見つかり続けています。最近石水研で発見した酵素にも酵素番号がつけられました。植物細胞壁ペクチンを合成する酵素です。石水研からは2つ目の新規酵素登録です。

EC2.4.1.351  rhamnogalacturonan I rhamnosyltransferase

 酵素を発見する、というのは面倒な作業(基質の調製、酵素反応物の解析など)が必要です。面倒な作業をやりきって、論文が掲載され、その後、酵素が登録されます。卒業生の牧さん、上原さん、田村さんが中心になって、この酵素を見つけました。こうして研究の足跡が世界的に使われるデータベースに残っていくのはやりがいがあることです。石水研では、まだ登録されていない酵素を4つほど研究を進めています。

20180507173705.JPG写真にある植物細胞壁ペクチン成分ラムのガラクツロナンIを合成する酵素を発見しました。

小竹敬久先生セミナー

 4月20日に埼玉大学の小竹敬久先生をお招きしました。「植物の細胞外プロテオグリカンのはたらき」と題したセミナーをしてくださいました。細胞外プロテオグリカンのAGPを分解する酵素をこれまでに発見したこと、この酵素の遺伝子を使って、AGPの役割を解明していっていることを話してくださいました。いくつかの酵素の発見の過程は、石水研での酵素発見の過程とよく似たところがあり、親近感もありました。酵素遺伝子を用いたAGPの役割解明は、様々な手法を駆使していて、まだ論文になっていない新規発見を語ってくださいました。酵素研究が生物学研究になる一番面白いところでした。

 小竹先生は糖質化学から分子細胞生物学まで広い範囲の研究を進めることができる研究者(あまりいない!)で、いつも尊敬しています。お付き合いは2004年くらいからだと思いますが、糖質化学をベースとする研究は、石水研の研究の進め方と共通するところがあり、たいへん貴重なディスカッション相手。今回、研究費の共同申請をするにあたって、議論する中で、今回のセミナーが実現しました。

 大阪大学の藤山先生、大橋先生岡山大学の前田先生も遠方からセミナーに参加してくださいました。日本の植物糖鎖研究者が一同に集まった懇親会では、コアな話ができ、貴重な時間を過ごせました。なかなかなメンバーが集まったのに、写真を撮るのを忘れるという失態...。

 小竹先生、今回はどうもありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

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2017年度 追いコン!

323日に追いコンがあり、M2(8)B4(10)が卒業しました。


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この2年間でM2には色々なことを教わりました。

研究室のことからプライベート、競馬のことまで本当に面倒を見てもらいました。笑

僕が研究室に入るきっかけになった先輩や、夜中まで研究を頑張っていた先輩などとても尊敬できる先輩ばかりでした!

僕たちM1 3人もそんな先輩たちの意思を引き継いでM2として頑張っていきます!


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ご卒業おめでとうございます!!

また、今年のB4はとても個性豊かでした。

1年という短い間でしたが、場を和ましてくれてありがとう!!

また、研究室に遊びに来てくれよな。笑


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出戻り勢5人はあと2年頑張ってね!

うう

僕たちは卒業生諸君の成功を祈っています。笑

卒業おめでとうございます!

 

from M1

卒業生の結婚式

石水研0期生ユアサくんの結婚式。周りを和ませるユアサくんの雰囲気そのままのほんわかした結婚式。めでたい門出にふさわしい良い結婚式でした!結婚式は人柄が出ていいもんです。平坦じゃなかったところも乗り越えた二人のいろんな思いが凝縮して感じられて...決意も感じた良い結婚式でした。石水研と運命的な出会いをした0期生のユアサくんは今も糖鎖関連の研究に関わってます。最近のがんばりも聞いてます。ユアサくん、ユアサ家に幸あれ。

image1.JPG石水研0期生(岳くんと真衣さんがいないけど)集合。石水研の2012年の話(研究室のエアコンが効かなくて夏暑かったよなあ、Kinkiの剛くんの動画鑑賞会したよなあ)があったり。次は岳くんと真衣さんも集合で。

日本応用糖質科学会近畿支部特別国際シンポジウム

3月9日に日本応用糖質科学会近畿支部特別国際シンポジウム「Workshop on interdisciplinary approaches on carbohydrate bioengineering」に参加してきました。北村進一先生の「My love affair with polysaccharides」というタイトルに惹かれて。北村先生だけでなく講演者の皆さんの多糖愛が感じられる心地良い時間となりました。お久しぶりの方、おめでたい方(パーマネントポジションを得た!)もいて、たくさん話ができました。写真はCAZyデータベースの創設者のProf. Bernard Henrissat(バーナード・アンリサと読む)のツーショット。最近メールのやり取りがあったことがあって、GHやGTのディープな話ができたのが一番の収穫でした。CAZy創設時の苦労話もちょいと聞きました。石水しるす。

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