立命館大学 石水毅研究室

石水研通信

発見

昨日のブログで「発見」という言葉をたくさん使いました。生命科学分野では仮説検証型の実験が多く行われます。生命現象を説明する仮説を証明するために実験をデザインして、想定通りの結果になれば、仮説としていたものが正しいらしい、となります。この遺伝子がこの現象に関わっていることを証明する実験をしてみてその通りであれば、その遺伝子の機能の発見となります。仮説検証型実験による「発見」は、人間の頭で思いつくことであり、インパクトは大きくないことが多いです。よりエキサイトな「発見」は、想定外の実験データが出た(見つけた)時に、そのデータを解釈して、いままで思いもつかなかったことを見出すことによる「発見」です。このような「発見」は大発見のこともあります。そんな景色にたどり着いて欲しく思います。先日の報告会で計画時には考えていなかった結果・発見がいくつかあり、それはエキサイトすることでした。膨大な知識を持ちつつ、データを見る時は先入観・固定観念にとらわれずに自由になる、というしなやかさが求められます。先生の指示した実験をして、求められているデータを出すだけでは見えない景色です。求められているデータをちゃんと出すこともすごいことですけどね。

094_1.jpg 発見のモニュメント