立命館大学 石水毅研究室

石水研通信

糖鎖工学研究センター10周年記念シンポジウム

立命館大学は糖質研究者が多く集まっている大学で、大学に糖鎖工学研究センターがあります。3月14日にセンターの10周年記念シンポジウムが開催されました。いくつかの発表の中でも、川㟢敏祐先生が中心に進められたこの10年のセンターの成果発表は目を見張るものがありました。長年研究されてこられたマンナン結合タンパク質などのレクチンががん細胞に結合するメカニズムを明快に示されていました。レクチンの結合ががん細胞の増殖抑制を示すこと、実用的ながん細胞マーカー抗体を見つけたこと、iPS細胞特異的な糖鎖認識抗体を見つけたこと、など大きな成果が報告されました。立命館大学が大きな成果の研究を発信できる大学であることを見させていただきました。特別講演でお話された森和俊先生の糖質分野における最新の成果は驚くもので、長年論争があったEDEMタンパク質の役割を明確にされておられました。森先生グループは、研究の進め方が柔軟で、いい勉強をさせていただきました。石水グループも1件発表させていただき、今年度がんばった4年生の成果も入れて、植物糖タンパク質糖鎖がどのように分解されていくか、ということを約15年の研究で明らかにできたことを報告しました。研究成果があれば、いい議論ができます。BKCで実質的にいい議論ができた貴重なひとときでした。

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