立命館大学 石水毅研究室

石水研通信

【研究成果】酵素の新規登録 EC 2.4.1.375

 酵素は、基質特異性によって整理されて、EC番号(酵素番号)がアサインされています。最近、7つ目の大分類項目が出たことで話題になりました。2020年6月現在、6,519種類の酵素が登録されています。新たな基質特異性を持つ酵素が見つかると追加されていきます。最近石水研で発見した酵素に酵素番号がつけられました。石水研からは3つ目の新規酵素登録です。

EC2.4.1.375  rhamnogalacturonan I galactosyltransferase

 植物細胞壁ペクチンを合成する酵素です。現在、この酵素をコードする遺伝子を特定する研究を国際共同研究で進めています。石水研の大学院生として在籍していた松本さんが中心となってこの酵素の発見をしました。この酵素の発見は既に論文になっています。こうして研究が世界的に使われるデータベースに残っていくのはやりがいがあることです。石水研では、まだ登録されていない酵素を4つほど研究を進めています。自分で言うのもなんですが、酵素を発見するとか、すごいなあ、と思います。酵素の発見に至るにはすごく手間暇がかかる生化学実験をしなければいけません。生化学研究は手間暇がかかるのです。それで、以前に比べると生化学の研究に関わる研究者の数が減っています。でも生化学は、基礎研究分野でも産業分野でも依然として大事な分野です。

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