立命館大学 石水毅研究室

石水研通信

名古屋大学集中講義

 2022年6月20-21日、名古屋大学生命農学研究科(生物機能開発利用研究センター)にて集中講義してきました。

 1日目は、これまでいくつかの酵素を発見してきたことを通して、どのようにして酵素を発見したのか、その経緯を伝えました。酵素を発見しようとして発見したのではなく、別課題の実験データを詳細に見てると、あれっ、というデータが出てきて、そこから酵素を発見に至るというストーリー。発見のコツのようなもの、それから転じて研究哲学にしているところも伝えました。

 2日目は、石水研で同定した植物細胞壁ペクチン合成糖転移酵素とフラボノイド配糖体アピイン生合成糖転移酵素をどのようにして見つけてきたのか、という話。これまでに扱ったことのない研究手法を取り入れることで進むことがあるなど。研究材料選びの大切さなど。継続力の大事さなど。

 名古屋大学の大学院生さん、質問が途絶えず、やりがいのある講義になりました。またこちらが伝えたいことが伝わったとわかるレポートが多く、今後の研究生活の決意表明したものも多く、レポートを読んでウルウルしてしまいました。とても優秀で、受講生の今後が楽しみになりました。大学院生(立命館の大学院生も含めて)は日本の希望、宝です。

 佐藤ちひろ先生、北島健先生にお世話いただきました。ありがとうございました。いろいろとお話しできる時間があったのですが、ペクチン研究で謎とされているところと、ポリシアル酸研究で謎とされているところが被っているところがあり、ちょっと興奮しました。久々の対面での深い議論で楽しすぎました。スライド300枚くらいで講義しました。講義後はぐったり疲れた(これまでにない疲れ方でした、加齢のせい)のですが、とてもやりがいがありました。またどこかで集中講義を担当できればなあ、と思ったり。お声がけ、お待ちしております...。

FVqHV1eagAEr8nB.jpg著名な植物の研究者も多いセンターです。